NPO法人ジュニアヘアドレッサーズスクールでの指導方法
カットを子供に指導する際に苦労する点は、小学生の場合、以下のことがあげられます。
- カットウィッグになるとスライスを順序よく正確に引き出すことに悩んでいます。
- 引き出した毛束を、指先を使ってグラムやセイムレイヤーにコントロールすると肘が上がり切る時に毛束をねじってしまうため、正確なカットラインができません。
これが高校生くらいになると理解ができるようになり、スライスと身体がスムーズに動きやすくなります。
—改 善 方 法—
指導者はシルエットスポンジを、パネルごとに切ります。
それと並行して、受講者はスタイルを作る順番通り、カットウィッグを切っていきます。
・指導者が順番通りに切っていったシルエットスポンジが終了時には、展開図として仕上がります。
・受講者の場合は、順番通り切り終えた時にはヘアスタイルが完成します。
ヘアスタイルを作るまで
<Aの方法>
- 足や身体全体を使って動き、そして、重心移動を学ぶ。
- 必要な道具の使い方を学ぶ。
- 練習を続け習得。
- 3×4の法則を学び実行し、身体で覚える。
- 指導者にパネルごとにシルエットスポンジを切ってもらい、自身はウィッグを切る。
- ワインディングをし、ブローする。
- スタイリング剤をつけて完成。
自分の感性・感覚がつまったヘアスタイルに仕上がりました
<Bの方法>
- ハサミの使い方、ロッドの巻き方、ブローの仕方を学ぶ。
- 基本の8パターン以上のスタイルを学ぶ。
- 雑誌を見て、そのスタイルをコピーすることを、指導者に教えてもらいながら学ぶ。
- コピーなので、限りなく100%をやろうとするし、指導者も100%を求めてしまう。
- 講習会に参加しても、そのスタイルの切り方、作り方をまねさせられるので自分の身になりにくい。
- 原理、原則がないのでいつまでも他の人のスタイルをまねすることに追われる。
美容技術を覚えるのは簡単。しかし人にカット、パーマ、カラー、ブロー、セットを行うのは非常に難しいです。「その人」の好み、センス、希望などすべてがわからないからです。
お客様はあなたが作るヘアスタイルが好きだから来店され、
指名するのだから、あなたの感性、感覚でのその人を
よりキレイにすることに自信を持ってください。
だから、私達は雑誌などで「その人」の希望を聞き、そのスタイルに近づけるのではなく、参考にする。参考にすることで、自分の負担が軽減されます。それによって楽になり、仕事が楽しくなります。