美容業界の未来のために

今こそ、本音で語るとき

美容業界の問題としてあるのが、美容学校在学中に国家試験を受け、合格後に卒業するシステムです。
当然美容学校は、合格率の高さ=学校の努力目標=教員の評価となるので、国家試験の合格率が目的になります。

本来、生徒が社会に巣立った際に美容技術の基礎基本を履修し、在学中に人間力を培い
サロンに就職した後、早期に美容師として活躍できることが、学校関係者の希望であると信じています。

生徒の親御さん達は美容業界の常識を知る由もなく、決して安くない授業料を払うためにパートに出たり、自身の生活を切り詰め、日々汗を流しています。

近い将来、自分の子供から髪を切ってもらったり、パーマをかけてもらったり、ブローしてもらったり、カラーしてもらい、近所の奥様方から、「若くなったわね。」「ステキにきれいになったね。」と、褒め言葉をもらえるのを夢見ていると想像できます。

自分の子供が成長した姿を目の前で見ることは、社会生活の中ではあまり経験できませんが
美容師の場合は可能なのです。
しかし、今の教育システムを続けていく限り、親御さんの不満が増殖し、社会全体に広がり
美容業界全体の質が低下して、美容師を志す若者がさらに減少することは明らかです。

現代社会で科学的検証もない「プロの技術」を標榜している業界があるでしょうか?私には理解できない現実が美容業界には当たり前のように根付いているのです。

さらにもう一歩踏み込んで書いていきます。
心の中では私自身戸惑いもありますが、今日は特別です。普段は優しいじじいですよ。

美容業界には組合もあります。
美容室や美容業界に就職し、未来を夢見ている若者達が存在します。

若者達に未来を託している年長者達は老い先短いですから
今ある大きな問題を言うべきではないかと感じています。

全国で30~40人程度でも声を上げれば、動きは出ると信じています。
今までは、表面的でその場限りに同調していれば良かった時代が永く続きましたが、今後社会は大きく早く変化していきます。

私達年長者が残された月日で声を上げなければ、美容業界が衰退していくのは間違いありません。
今まではそれぞれの感性、感覚、センスだけで若者が付いてきましたが、もう通用しません。

若者達は理論と合理性を要求しています。このギャップを埋めてやってはじめて、若者も美容業界の未来が見えるのだと考えています。

私達自身の問題であり、若者の夢のためでもあります。胸襟を開いて、本音で語りましょう。

著者近影

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